Message
2008年03月01日(土) 2ヶ月
2008になって、もう2ヶ月が過ぎてしまいました。

何をしただろう?

やばいね。ちゃんとやらんと。

大分から帰って来ました。

カフェ銀次郎のいつもの公開生放送。来ていただいた方々、どうもありがとうございます。色んな、本当に色んなものをいただきました。

今回、僕はスタジオ収録だとタカをくくっていて、着いていきなり銀次郎で、全曲生演奏、生放送オンエアだと聞いて、緊張する暇もなく突入した感じでした。

マーサと、ディレクターの西田君は、心臓バクバクもんだったらしい。最後の僕の『風の呼び声」の演奏が終わったのが、10秒前。

のびのびのうらではつねにはらはらがささえているのです。どうもありがとう。

竹楽のお祭りで知り合った「いちばんしぼり」の2人と、僕がデビュー当時に何回かご一緒した、平松まゆきさんが、ゲストで出てくれました。

平松さんと「You've got a friend」をやりました。

当時彼女は、高校生だった。すっかり大人の女性になりました。

それで話していて驚いたのが、その後入った大学が、立教で、入ったバンドが、僕が所属していたロイヤル・アイランダーズだったことがわかって、さらにびっくり。

重箱の隅をつつくような大学話に花が咲きました。

本番が終わったあと、その場でもう少しやれるということだったのでお客さんからリクエストを募ったら、みんなばらばら。

うれしいことです。リクエストがばらけるって言うのは。しかも、ほとんどがCD未収録曲。

皆さんの望みに同時に答えることができないので、やる予定ではなかったのですが、新曲の「手紙」を、急遽やってみることに。

長いですよ、と、前置きして、8分間の旅を始めました。

この曲を演奏するとき、僕は冷静さを保つのに苦労する。どんなに感情移入していても、人にそれを伝えるための語り部としての冷静さというのは、僕にとって演奏する時に必要不可欠なものだけど、

この曲は、それを保つことが難しい。

特に後半、聞いているお客さんの心が直に僕の中に入って来た辺りから、僕も、この曲の言葉の濁流に飲み込まれて、流されていってしまいそうになる。

まさに、足を踏ん張って、やってる感じです。

うまく乗りこなすのにこんなに苦労する曲も初めてです。いつまでたっても、無理かもしれません。

やり終えた時、やっぱり、7th floorでのときと同じように、その場所が、何とも言えない雰囲気に包まれました。

きれいに洗われてる。なんと呼んでいいのかわからない、優しい感情に。僕も。

僕は、ミュージシャンでありながら、今まで音楽の力を過小評価していたのかも知れない。

もっと、信じてもいいのかも知れない。音楽でしか伝わらないものを。

と、感じさせてもらいました。

まーさ。どうもありがとうね。

今日の一曲
musician(It's not an easy life)  Silver 

2008年03月09日(日) 引っ越し
ようやく落ち着いた。

収まるものも、収まる所に、収まりつつある。

家に着くまでが、遠足。

片付けが済むまでが、引っ越し。

引っ越しました。私だけ。

追い出された?

いや、そうでなくて。

真面目に仕事しようと思って。

今までしてなかったのかい?

・・・・・・。

今回の仕事場引っ越しで決めていた。

「CDはもってかない」「レコードは全部持ってく」。

デジタル社会に真っ向から立ち向かってるわけではなくて、むしろその逆でございまして。

CD音源はすべて、データとしてハードディスクの中に取り込んで、レコード、カセットなどのアナログ音源は、そのまま持ってこうと。

いっそのこと全部データ化すればいいじゃん。

いや、それは、やりたくない。塩化ビニールの溝をダイヤモンドがこする音をちゃんとききたい。01010101010101010101を拾う音ではなくて。

というわけで、2月中ずっと僕は、自分ちのCDを、とりこみとりこみとりこみとりこみ していました。

最初は、サイズを考えて、音質劣化覚悟で、圧縮していたのですが、思い直して、全てを非圧縮、元のままのサイズでやっていったら、

さんびゃくごじゅうぎがばいと。ウルトラマンを苦しめる宇宙の侵略者の名前みたいなデータ量になりまして。

映像なんかやってらっしゃる人だったら、これくらい当たり前なんでしょうね。

でも、なんか膨大でいて、姿が見えないものって不気味だよね。

一瞬のうちに消えてなくなることもあり得るし。

その点、膨大でいて、本当にフィジカルにうずたかく膨大なものって、安心するよね。わかりやすい。重いし、ちゃんと。

というわけで、その安心感を、単身パックの引っ越し屋さんに、無理矢理味あわせて、膨大な量の塩化ビニールの円盤と、小さな箱の中に棲む、姿の見えない不気味なギガバイト星人が、私の新しい仕事場の住人となりました。

今のところ、塩化ビニールの方がかわいがられています。

今日の一枚
ジェイウォーキン/ニールス・ペデルセン

P.S 写真は、息子の作品で、「ギガバイト星にうかぶ満月」
IMG_2444.jpg 640×480 14K

2008年03月10日(月) 環境と曲の相関関係
今度の部屋は、いい感じで古い。1983 と言う建立碑がエントランスにある。

1983年と言えば、僕が熊本から東京へやって来た年だ。右も左もわからず、練馬の片隅の4畳半のアパートでひっそりと東京ライフが始まった。

あれから25年。何度も引っ越しを重ね今に至る。東京神奈川の色んな場所に住んだ。

そして、その全ての場所で様々な曲を作った。世の中に出た曲もあればそうでない曲もある。

僕の引っ越しクロニクルの中でそれらの曲が、それぞれのチャプターの中の小タイトルのように、部屋の間取りや、窓から見えた景色、聞こえていた音、近くの店のおじさんの顔などと一緒に織り込まれている。

最初に住んだ練馬のアパートは、4畳半にも関わらず、ある事情で最初の数ヶ月同郷の先輩と2人で住んでいた。

必要最低限の家具しかおけない。ステレオなんてない。にもかかわらず、出たばっかの山下達郎の新譜LP「メロディーズ」を買ってしまった。聴けない。つらかった。一人暮らしの友達ができ、ようやく聴けたのが、3ヶ月後だった。

始まったばかりの東京の生活で、作った曲は、当時傾倒しはじめていたブラックミュージックの影響の色濃い曲が多かったかと言えばそうでもない。傾倒しはじめていたといっても、スティービーか、レイチャールズぐらいしかよく知らないし、何よりそんな曲を作れるコードワークの知識がなかった。

でも、いつもいつも暇さえあれば、なま音のエレキギターをちゃらんちゃらん鳴らしながら、部屋にいるほとんどの時間をメロディー作りに注いでいた。

この最初のアパートで作った曲で、形になったものは、1stアルバム収録の「ラジオにのせたラブレター」と、「ちょっとつれないテレフォンガール」。いずれも19の時だ。

後者は、松井五郎さんに詞をつけていただいた。3ヶ月聴けなかった達郎の新譜の怨念がミディアム16のAORとなって結実した。あ、これブラックっぽいじゃんって、感動した思い出がある。そこらへんの音楽の作り方が少しわかった気がした。

前者は、熊本の友達の切通努君が送ってた歌詞に曲をつけたのが元になっている。

サビの「僕の思いが電波になって君の街まで飛んでくよ」ってフレーズは切通の作ったものだ。アルバムのスペシャルサンクスの扱いで、文句も言わず喜んでくれた。思い出したら申し訳ない。切通、ありがとう。

この曲は、達郎とともに当時ブームの真っ最中だった大滝詠一の影響が色濃く出ている。

この2曲を聴くと、始まったばかりの東京の生活と、あの狭いアパートの青い絨毯、お茶の水で買ったフェンダージャパンのクリーム色のテレキャスター、目の前にあった塗装工場を思い出す。

この今の仕事場は、できたばかりか、建設中。25年前。

何してました?

今日の一曲
ラジオにのせたラブレター

2008年03月11日(火) アニバーサリーDays
練馬には、19から31までの12年間住んだ。その間、2度の引っ越しをした。

最初は、22ぐらいの時。つきあいはじめた女性の家に転がり込んだ。

ぐらいって書いたのは、はっきりしないから。ずるずるずるずる家具を移動しつつ・・・・

この辺のことは、あまりふれるのはよそう・・・例の、桃売りしてた辺りだ。ダークで、あっけらかん時代。

この部屋には、エレクトーンがあった。彼女がやっていたのだ。昔ながらの箱形のでかいやつ。

大学を実質上辞めて、音楽でやってくことを決意してバンド組んだりなんかしてた頃で、朝から晩まで池袋の店でバイトしながら曲作っていた。

バイト時代から、なんちゃってサラリーマン時代を経て、EMIからデビューする直前までだから、最も激動の時代をここで過ごした。

何度やっても途中で挫折していた鍵盤楽器を、彼女が部屋に置いていたキーボードでようやくなんとかマスターした。自己流に。考えてみたら、ありがたいはなしだ。ありがとう。

すぐ近くに豊島園があって、春には園内の桜並木を夜の間無料で開放していて、夜桜見物にいった。

アニバーサリーソングの2番の頭「桜の遊園地」っていうのは、この豊島園のことだ。

バンド時代のタイトルもちょっと書けないものすごい曲から、1st アルバムの曲までをここで書いた。

大学時代の後輩のドラマー、河合が買って一週間しかたたないタスカムのMTRを、「ちょっとかして」と持ち帰り、そのまま今に至るまで一度も返すことなく借り続けているという涙なくしては聞けない美しいはなしが生まれたのもこの部屋です。

ほんとに、ほんとうに、いい加減を絵に描いたような男でした。ごめんなさい。皆さんの深い愛に支えられてここまでやって来れました。

過去は懺悔の道なりて

この辺の曲を聴くと、6畳間にあったでっかいエレクトーンと、すぐ隣の精米工場、YAMAHASR400、HONDACR-X、豊島園夏の渋滞、一番近かった今は無きサンチェーンというコンビニ、西武線の踏切、などを思い出します。

今日の一曲
いまでも 

2008年03月12日(水) 首都高4号線に咲いた朝花
環境は、作る曲に影響を与えるか?

はっきりそうと言えるかどうかわかりませんが、置かれた環境そのもののような曲ができることは、僕の場合まずないってことは確かなようです。

アルバム「LIVES」の曲を作ったのは、甲州街道に面した、窓から首都高4号線が見える、ふるいマンションの一室だった。

何しろ、床が畳ですよ。畳。2部屋あったけど、いずれも畳。鉄筋作りで。

いい感じで、吸音されて、柔らかくデッドな音像の中で、朝花も作った。

「桜STREET」は、そこに住んでいる時に、郵便受けに入っていた分譲マンションの広告の桜並木がきれいで、トイレのドアに貼っていたら、ずるっとできた。

その前まで、茅ヶ崎の海の目の前に住んでいた。

自然に囲まれ、目の前は太平洋。窓からは烏帽子岩。まさに朝花とか作るのにうってつけ。

でも、できなかった。曲が。全然。

僕の場合、環境が良すぎると、音楽なんかいらないやってなっちゃうのか、風の音で十分だろ、波のさざめき邪魔すんなってマインドになっちゃうのか、てんでだめでした。

目の前にない何かを強く求める気持ちが曲として昇華するのではなかろうか。

もしかしたら、最初に住んだ練馬の4畳半が、今までで一番曲作りにいい環境だったのかも知れない。

単なる貧乏性か。

今日の一枚
タッグオブウォー  ポールマッカートニー

P.S 個人ブログ「パーテルペッカビ」やっと再開しました。「むずかしすぎる」「よむのがつかれる」といった知り合いからのご意見をもとに、わかりやすさを目指して努力して参ります。クルックス博士の山場です。どうぞご一読を。
http://foochan28.at.webry.info/


2008年03月14日(金)
三十台の前半の5年ぐらいを、川崎の梶ヶ谷で過ごした。

私の住んだところで、唯一一般公開したところだ。DVDで。水曜どうでしょうで。

ゆうべ、鈴井さんがその川崎の部屋にひとりで訪ねてくる夢を見た。コーヒーにいれる砂糖がなかった。へんなの。

一度、用事で近くを通りがかった時、行ってみたことがある。当然誰かが住んでいた。

もしも、ここに今住んでいる人が大のどうでしょう好きで、DVDなんか全部持っていて、そこに僕が訪ねて行って、「ほら、サイコロ3の2人が訪ねてきた部屋。よくみてほら、おなじでしょ?ここですよ。ここ。奥さん!!。」

なんていってるところを想像してにやにやしてたら、不審者と間違えられた。

この部屋にいるころに、アルバムGOGHの曲を書いた。いわいる作家活動を始めたので、ジャニーズに書いた一連の曲なども印象深く残っている。

あのDVDにも出てきたお風呂で、叫んでた。アイドルの曲を。デモテープのうた入れはたいていあそこでやってた。器材を持ち込んで。

スマップの「言えばよかった」「possession possession」TOKIOの「ラブ&ピース」などをこのお風呂で録った。

作家をやりはじめた年、自分の書いた曲の収録されているCDの総売り上げは、おそらく100万枚を超えていた。

何だろこりゃ。って思った。

そのお金はいったいどこへ???

ないことだけは確か。

旧1/6の夢旅人の原型となる曲を作ったのもここだ。そう、もともとメロはあったのだ。なんだか、札幌で全部作ったってことになっているけど。悪いのは俺か。ごめんなさい。

歌詞はかいた。がんばってホテルで。でも「世界中を僕の涙で埋め尽くして」というフレーズはあった。

過酷な旅を続けている彼らにぴったりじゃん。と思った。そこからふくらませるのは。そんなに苦労しなかった覚えがある。

もうこの曲は彼らにあげちゃおう。でそのまま。忘れていた。ずっと。

この辺の曲を聴くと、近くのトンカツ屋(どうでしょう陣と入ったなあ。)、市民プラザのプール。桜の爆発公園、激しい散歩、泥酔、ハーレースポーツスター、友達にもらったゲオルグと言う名のフォルクスワーゲンサンタナ(DVDに出てくる)、のぼる君と言う名の240ボルボ、などを思い出す。

ポーちゃんを買ったのもここだ。溝ノ口のペットショップで。僕を見てしきりに鳴いていたのだ。

今年で9歳になる。

今日の一曲
君のいないstation

2008年03月16日(日) おだんごだんだんだだんのだん
小さなお子さんのいるご家庭ならばご存知かもしれませんが、日曜日の早朝から立て続けにヒーローもののアニメが3〜4本放送される。

 設定や、キャラクターの変身のプロセスなどは、僕らの子供時代からすると、大人でも覚えきれないほどに複雑怪奇になってるけれど、基本は今も変わらない。

 絶対善が絶対悪を戦いによってやっつける。

 まあ、わかりやすいといえば、わかりやすい。

 見終わった後、子供のアドレナリンの分泌量が増えているのがわかる。ヒーローになり切っている。

 まあ、子供らしいと言えば子供らしい。

 僕らもそうだったのだろう。子供にとって善はあくまでも善で、悪いやつはいつまでたってもとことん悪なのだ。

例外もあった。

メトロン星人とウルトラセブンはアパートの一室でのあぐらをかいた話し合いによって戦いを回避する。最後のナレーションが、子供向けとは思えない。

大人になり、僕らは現実世界がウルトラマンのような、白黒はっきりした勧善懲悪で成り立っていないことを知る。自分の心の中にさえも善と悪とが拮抗していることに気がつく。

そして僕らは、ヒーローもの的世界観から卒業する・・・・のだろうか?

ほんとにそうか?

誰かの悪が暴かれたのを、よってたかって人格的に糾弾することに喜びを感じていないか?

罪を犯した人間に、報復的な量刑が課せられることに心の中で快哉を叫んでいないか?

自らを善と名乗り、その名の下に悪を攻撃することを正当化しようとする指導者のアジテーションにのせられ一時的にでも酔いしれていないか?

そして、そうした衝動を自分の中に見つけた時に、それが子供の頃に刷り込まれた絶対善と絶対悪との戦いの構図の影響を全く受けていないと言い切れるだろうか?

NHKのアニメに、「ぜんまいざむらい」というのがある。
http://www.zenmaizamurai.com/index.html

主人公のぜんまいざむらいの頭には、ちょんまげの代わりにぜんまいのねじが付いている。

彼は、200年前泥棒だった。井戸に落ちて死んでしまい、神様から、江戸の町に善を広める使命を仰せつかる。そして、一つ善をなすたびに頭の上のぜんまいが巻かれる。そして108のいいことをすると、ねじがいっぱいにまかれ、人間に戻ることができるのだ。

その彼の善なる使命というのは、悪を滅ぼすこと。

なあんだ普通のヒーローじゃん。と思うでしょ?

彼の必殺技は、「必笑だんご剣」。

悪いやつを見つけると、軽やかにステップを踏みながら抜いた刀に串刺し状に刺さっている色とりどりのお団子を投げつける。

そのお団子が悪玉の口の中に収まると、とたんに表情が穏やかになり、冷静さを取り戻し、あれ?なんで俺こんなことやってるんだろう?と我に帰る。

ぜんまいざむらいの使命は、悪人をやっつけるのではなくて、悪人を悪から救い出すことなのです。

シルバーバーチの言葉で、正確ではないですが、
「悪とは、善の方向を間違えた表現です。エネルギーそのものにおいては同じものです。」

といった意味の言葉があります。「可愛さ余って憎さ百倍」の感情を体験したことのある人なら、そのエネルギーが同質のものだということを実感を持って理解できると思います。僕もできます。

悪を、憎むべきものではなく、あくまでも未熟な発展途上の魂の発露として、憐れみ導くべきものとして捉えるように言います。

むずかしいです。僕らの段階では。それを承知で激励してくれてるんだと思います。

でも、そのようにして愛をもって導かれた人が、社会に大きく貢献する姿を見るのはそう珍しくありません。悪をなすエネルギーが強かった人ほど、それが正しい方向に向かった時に発揮するパワーも強いのだと感じます。

生命の永遠性を受け入れ、人間が向上する以外に道はないのだとすると、低い未熟な段階にいる人がこれからの向上の道のりを苦しみとともに歩まなくてはならないことを想像することはそんなに難しいことではありません。

自分も人のことは言えませんが、そんな人たちに対して、大変そうだなあ、かわいそうだなあって、感情に結びつけるのもそんなに苦労しません。

自分がその悪の被害の渦中にいて、そう思えるか?

自信はありません。でも、目指したい。

イエスがやったように。

ぜんまいざむらいががんばっているように。

子供は、仮面ライダーの方がいいみたいですけどね。

今日の一曲
ぜんまいざむらいのうた

2008年03月17日(月)
http://foochan28.at.webry.info/

3/17更新しました。

2008年03月18日(火) モリのアサガオ
20080318091851.jpg 320×240 16K
「モリのアサガオ」という漫画ご存知ですか?

以前、ひょんなきっかけから、その漫画の存在を知り、購入して読んだ。

主人公の及川直樹は、死刑囚担当の新任の刑務官だ。

刑が確定して、執行を待つばかりの様々な死刑囚との交流を通して、死刑制度そのものの存在意義を考える。

 その漫画では、死刑は必要か廃止すべきかについてのはっきりした主張はなされない。主人公も両者の間で揺れ動き、迷い、悩む。

 犯罪抑止力としての役割の有効性への疑問。被害者の気持ちの問題。その他様々な角度から問題が提起される。

 それら全ての問題提起は、「死」が最大の「苦痛」であり、「罰」であるという視点からのものだ。その苦痛を味わった被害者と同じ目に遭わせるというのが、罰としてふさわしいのか、ふさわしくないのか。それを行使する権利が人間にあるのか、ないのかと言った葛藤が、主人公のこころに錯綜する。

 変更不可の「死」を突きつけられた死刑囚たちは、独居房の中で様々な反応を示す。作者の郷田マモラさんの緻密な取材に基づくディテールの描写は、心に突き刺さってくるものがある。

一方で、死を「解放」と捉え、生を「試練」と捉える、霊的な視点に立った場合、どうだろう。

ほぼ1世紀前、世界各地に届けられた様々な高級霊からの霊言に死刑制度について触れたものは多い。

その中から一つ、ステイトン・モーゼスというイギリス人の神父に、自動書記というかたちでインペレーターと名のる霊から届けられた通信を紹介すると、

「霊にとりて、その宿れる肉体より無理矢理に離され、怒りと復讐心に燃えたまま霊界へ送られることほど危険なるものはない。いかなる霊にとりても、急激にそして不自然に肉体より切り離されることは感心せぬ。我らが死刑を愚かにして野蛮なる行為であるとする理由もそこにある。死後の存続と進化についての無知が未開人のそれに等しいが故に野蛮であり、未熟なる霊を怨念に燃えさせたまま肉体より離れさせ、さらに大きな悪行に駆り立てる結果となっているが故に愚かというのである。〜すごくいいこと書いてあるけど後ろ髪を引かれながら大きく中略〜刑が執行されると、心は汚れ果て、堕落しきり、肉欲のみの、しかも無知なる彼らは、その瞬間、怒りと憎悪と復讐心に燃えて霊界へ来る。それまでは肉体という足枷があった。が、今その足枷から放たれた彼らは、その燃えさかる悪魔のごとき邪念に駆られて暴れまわるのである。
 人間は何も知らぬ!何も知らぬ!己のなすことがいかに愚かであるかいっこうに知らぬ。己こそ最大の敵であることを知らぬ。神と我らと、自分たちを邪魔せんとする敵を利することになっていることを知らぬ。
 知らぬと同時に、愚かさの極みである。邪霊がほくそ笑むようなことに、あたら努力を傾けている。凶悪人から身体的生命を奪う。単なる過ちを犯したに過ぎぬ者に復讐的刑罰を与える。厚顔にも、法の名の下に流血の権利を勝手に正当化している。断じて間違いである。しかも、かくして傷つけられし霊が霊界より復讐に出ることをそなたは知らぬ。」
                         「霊訓」S.Wモーゼス著/近藤千雄 訳 より

長くなりましたが引用させていただきました。霊的に見た時の死刑制度への判断ははっきりしています。更生不可能として社会の安定を保つために犯罪者を肉体的に排除するという行為は、その意図とは全く逆の結果を招いているという解答です。その焼けつくような憎悪を実現するための肉体を奪われた存在は、地上で同じような考えを持った人間を探しまわり、見つけると憑衣してその人間の憎しみや殺意を増幅させ、凶悪な犯罪を起こさせることに満足を見出します。

これって何も凶悪犯罪に限らないんじゃないかなあって思います。

ちょっとした怒りが、見る見るうちに燃え上がったりしたことありませんか?

自分でもどうしたんだろうってぐらいに。

別に霊は、心霊スポットにだけ行儀よく居座っているわけじゃあなくて、とにかく、人間のいるところにはかず限りなくいて、影響を及ぼす機会を常にうかがってるんだそうです。もちろん善霊も同じです。

んで、忘れちゃいけないのは、僕らも今この時点で霊だってこと。肉体をまとっているけど、おんなじ存在。

霊と霊は、ラジオのように同じような波長に同調し引かれ合うっていうこと。

できるなら、善霊と同調できるように努めたい。

で、霊的な世界を受け入れてしまった僕の死刑制度に対する立場もはっきりしている。

反対です。

「モリのアサガオ」には、インペレーターの言葉にあるような、刑を執行されてすぐに憎悪と復讐心に燃えて暴れ回りそうな死刑囚はあまり出てこない。

どちらかと言えば、良心の呵責に責めさいなまれ、苦しみ、心から悔い改め、最期は自らの死を甘受して刑に処される人がほとんどだ。

そのような人たちから、残りの人生でしっかりと罪を償う機会を無理矢理奪うという行為の責任は、今度はそれを許容し執行する社会の方が取るべき時が来るんじゃないだろうか。そしてその社会を構成する僕ら一人一人にも。

もちろん、被害者の気持ちの問題や、更生の手段についての難しい問題もある。

仮に、生きている間に全く反省することなく、いかなる更生の手段も無駄に終わるような人がいたとしましょう。

でも、因果律は数学的正確さで働きます。その人が肉体を離れてからの道のりは非常につらく苦しいものになるでしょう。そしてそんな人も永遠の時の中でいつかは更生し、悔い改める時が来ます。それに関しては絶対に例外はありません。

その事実をどこまでリアルに思い描けるか。僕らが罪というものに対して愛をもって接することができるかどうかはそこにかかっています。

前回同様、むずかしいです。

「罰」のつもりが、全く的外れの結果しか招かないのであるのならば、「死刑」という選択肢は、やはりありえないのではないかと僕は思います。

「モリのアサガオ」ご一読を。

今日の一曲
ボヘミアン・ラプソディー  QUEEN

2008年03月23日(日) 歌うことと祈ること
度々登場する、スピリティズムのセントロの主催者の角智織さんは僕と同い年だ。
http://www.spiritism.jp/

誕生日が6日違い。

そのせいか聴いてきた音楽もある部分結構近い。

ブラジル音楽にのめり込む前は、アメリカのブラックミュージックフリークだった角さんの、most favorite は、スティービー。マーヴィン。

で、僕にとって懐かしいアーティストの名前が会話の中でどんどん飛び出してくる。

コモドアーズ、カメオ、コンファンクシャン、スライ、BBQバンド、シェリル・リン、ジャバン、ジェフリー・オズボーン・・・・

この間、シェリル・リン見に行ったそうで、「ワーワーワトソン一緒に来てたんですよ、ソロ、すごいかっこいいの。」

と、嬉々として話す。

何よりうらやましいのは、ああいった洋楽を、特に苦労することもなく、聴いてそのまま歌詞の意味を理解することができるって言うこと。その内容にリアルタイムに感動できるっていうこと。

ポルトガル語と英語。いいよね。

で、それまで、そんなに気に留めていなかった、こういった黒人のR&Bシンガーたちが何を歌っているのかを教えてくれる。これは非常に参考になる。勉強になる。

黒人独特の、フィジカルで、セクシャルな内容の歌詞も当然数多くあるけど、それと同じくらい、神について歌ったものが多い。ゴスペルの流れがしっかりと受け継がれている。

あの、セクシャル・ソングの権化みたいに思われているR.Kellyが、深い信仰に基づく神の愛の救いの歌を数多く歌っていることを知った。

「U saved me」という曲では、アルコール中毒者、麻薬の売人、不治の病におかされた人などが、それぞれに、神の声に導かれ救われていく過程が切々と歌われる。

「3 way phone calls」という曲では、人生に深刻な問題を抱えた自分が、姉との電話の会話をきっかけに、姉がつないでくれた第3者の女性の話によって、信仰に回帰してゆく様子が、3人の会話形式で歌われる。主人公の名前もRケリー本人ということになっている。

スティービー・ワンダーに「saturn」という曲がある。「この曲は、スピリティズムが言おうとしていることそのものですよね。」と角さん。

saturn

荷物をまとめて出発しよう
土星の清浄な魂の場所へと
そこでは人々の死が無関心に傍観されるようなことはない
あなたがたの世界にあるような戦争もない
私たちは得たものすべてを大地に還す
罪を犯し続けるような観念が存在しない

あなたがたの語る言葉には道義といったものがない
あなたがたの行いには方向性もない
あなたがたのいる世界は終わりに近づいている
長い時を経て多くの偉大なる人々が教えを授けた
真実や幸せは買うことも売ることもできないということを
なのにあなたがた人間はなぜそんなにも冷酷なのか

光り輝く土星の輪へと帰って行こう
虹、月の光そしてオレンジ色の雪
そこでは人々は205才まで生きる
人々の笑みが絶えない土星へと帰ろう
車も必要ではない 私たちは飛び方を学んでいるから
私たちにとって生きることは神のくれた至福

私たちは以前何度も地球を訪れた
そしてあなたがたの平和への策が戦争であるということを知った
理由も分からないまま無辜の男女や子供たちを殺すことだと
あなたがたが銃と聖書の両方を手に携えている限り
私たちはあなたがたを信用しない
そしてその顔に「欲しいものをよこせ さもないと破壊するぞ」と
冷酷な表情を浮かべている限り


拙訳なのでまちがってるかもしれませんが、だいたいこんなかんじ。

霊たちからの通信にある、この広大な宇宙にいくつも存在しているという、地球よりも霊性の進化した天体の描写そのものだ。

これらの歌詞を知れば知るほど、彼らが、歌うということと、自らを神に委ね祈るということを同じものと捉えていると感じる。

最近つくづく思う。歌うことって言うのは、祈ることなんだと。その祈りが届いた時に、人は共感してくれるんだと。

マーヴィン・ゲイに至っては、イエスの「主の祈り」に、ソウルフルなメロディーをつけてアカペラで歌っている。

天にまします私たちの父よ
御名が崇められますように
御国が来ますように
御心が行われますように天におけるように地の上にも
私たちに必要な糧を今日も与えて下さい
私たちの負い目を赦して下さい 私も自分に負い目のある人たちを赦しましたように
私たちを誘惑にあわせず 悪から救って下さい

日本の音楽シーンにこのようなものはそぐわないのだろうか?

でも、僕は日本人にとっての祈りの歌がきっとあると思うし、そんな歌が作りたいと思っている。

取説の歌だってうたいますけど。

落としてどうする。

いやまじで。ね。

今日の一曲
How 樋口了一

2008年03月25日(火) 珈琲文明の旅
こちらも度々登場する、私の後輩がやってる店、横浜白楽の「珈琲文明」。

AB型が、何か会社や店を始めることが多いってかいたけど、この店をやってるおじゃ丸。

高校時代の同級生の女性が、福岡で託児所&子育てに疲れたお母さんリフレッシュの店を始めた。
http://www.geocities.jp/mammysmile/


東芝時代に知り合った、野崎さんという女性は、アイリッシュ専門のインディペンデント・レーベル「music plant」を立ち上げてずいぶん経つ。
http://www.mplant.com/


東芝時代のプロデューサー三宅さん。僕がデビューする時、わざわざ社内に「アヴァントロワ」という事務所を設立した。その事務所はもうないが、今度は、皆さんご存知宇多田さんなんかを擁する「フゼイミュージックカンパニー」って会社をまた社内に作り、そこの社長に。


これ、いずれもみんなAB型。

僕の回りに、そんなABの人たちがたまたま集まったのだろうか?

なんか、共通してるのは、大きな組織を作って、猪突猛進、がんがん攻めるっていうんじゃなくて、自分が本当に好きなことをやるために、居心地のいい環境を作って、誰にも邪魔されずにマイペースでやってゆくために、必要にかられて、何かを始めるって言う感じなような気がする。

簡単なようだけど、まず、自分がこれ好きっていうものを、流行り廃りに関係なく、人に流されず、ちゃんと持ってなくちゃならない。

これって、できそうで、なかなかできないことじゃないだろうか。

で、最初に出てきた珈琲文明。ここでは、マスターのおじゃ丸の月一ライブが開かれています。
http://cafebunmei.exblog.jp/i3/

ここの日記に、詳しいことが書いてありますが、今回のライブのテーマが、「旅」。

ということで、察しのいい方はお気づきかもしれませんが、私のところにおじゃ丸からメールが来まして、「1/6の夢旅人2002」やってもいいかと。

いいよと。

私とはひと味違う、あの曲が披露されます。3/28、金曜日。完全無料。そこにたまたまいたお客さんから、わざわざいらっしゃるお客さんまで、関係なく、無料でございます。

ほらね、やっぱりこれがやりたかったんだよ、あいつは。誰にも邪魔されない、文句もいわれない、自分だけの空間でのライブを。好きなように。

奥様も月一で歌ってらっしゃいます。僕の朝花歌ってくれています。

皆さんお誘い合わせの上、横浜白楽へ。

今日の一曲
真夏の夜の夢 Journey

2008年03月26日(水) 大分です
明日から月一大分です。今回はちょっと長めに滞在します。

OBS新社屋完成イベントや、マーサの新しい番組に出てきます。

イベントでは、あの、演歌を歌うジェロさんといっしょなんだそうです。

僕がドR&B歌えば、文化交換になるのにね。歌えないですからね。残念ですね。

楽しみです。

今日の一曲
面影の女 チャダ

3/24更新しました。
http://foochan28.at.webry.info/

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